Muting 基板完成 こちら


2008年発売の石 (IC) を見つけました。
フルーエンシという理論の DACです。

昔々 色んな話がでてました
  ・CD化で20kHz以上に存在する音の原音に近い形が ・ ・ ・
  ・ナイキスト周波数以上に存在(残留)する超高域成分が ・ ・ ・
  ・折り返しノイズと、イメージノイズを混同し ・ ・ ・
  ・フルーエンシ理論を用いてデータの補間処理を ・ ・ ・
  ・フィルタのインパルス・レスポンスをスプライン関数で
・ ・ ・
         ・
         ・
         ・
などなど
まあそんなことは さておきまして

筑波大 寅市名誉教授の著した
フルーエンシ情報理論にもとづく マルチメディアコンテンツ記述形式
当時 文部科学大臣賞を頂いてます! 皆様 読んでみましょう  さて。


この石 今でも手に入ります



フルーエンシの特徴を一言でいうと


特性概念



高域の特性が改善される
らしいです



FN1241 Datasheetより
Product Overview:
FN1241 is digital audio 2CH-1 bit D/A converter IC that has fluency type datacompensation filter built-in.DAC part adopted newly developed high stability wide range swing suppression method. It reproduces wide range output signals generated by the compensation filter.Analog output is four-value differential PWM output. Addition of external differential circuit brings high quality audio signals.

Features:
■ By using 8 times oversampling Fluency digital filter, 16 bit input is converted to 24 bit by interpolation.
■ High performance 1 bit DAC
・16 times oversampling interpolation filter
・Bandwidth: 40 kHz
Note : The above figures are given when master clock SCLK = 512 fs and sampling frequency = 44.1 kHz.
■ Sampling Frequency: supports sampling frequencies of 32 kHz, 44.1 kHz, and 48 kHz
■ Audio data format: MSB first right-justified, MSB first left-justified, IIS
(available for 16, 20, and 24 bit interface)
■ Master clock frequency: 512 fs, 384 fs.
■ Digital de-emphasis filter for sampling frequencies of 32 kHz, 44.1 kHz and 48 kHz.
■ Single 3.3 V power supply: available for 3.3 V CMOS interface and 5 V TTL interface


基本スペックとして、 I2S 48KHz 24bit入力、4ch差動出力の DACとして使用可能なようです。 48pinのQFPパッケージです。

仕様書上では PCM fs=48KHz までですが、MCLKが 512fs 対応可能であれでば、fs=96K まで音が出るとの情報もあります。 
ともあれ、フルーエンシDACの音を確認することはできそう ・ ・ ・ ということで この石を使った回路を設計しましょう。

FN1241の回路例では、4組の差動出力を抵抗で合成する回路が殆どですが、ここは 夫々オペアンプで受けて 出力で合成します。 こうすることによって 差動出力も簡単に実現できそうです。 

この DACは、基本的にハードモードの ICなので MCUは不要なのですが、基板で SPDIF対応するため DAI ICも載ますので 制御用 MCUを載せます。 DAI ICは LC89091を採用しますので SPDIF のクロック表示が可能になります。 電源は、3.3V用のレギュレーターを 2組載せデジタルとアナログを分離します。



DIR9001でも 512fsは可能なようですが
現在手元にある LC89091を使用します。

できた回路がこちらです。

回路案 (参考)


制御ソフトとしては:
 (1) LC89091の初期設定
 (2) SPDIFの同軸入力 光端子切り替え
 (3) SPDIFクロック表示

が出来れば OKです。


余談です ・ ・ ・


MJ誌で扱っていた DDC. SPDIF接続でノイズがでるようです

XMOS DDC


XMOS DDC SPDIF to AK4495


SPDFI Buffer を入れれば ノイズは収まるのですが、なんとも ・ ・ ・ な DDCです。
XMOS DDC については こちら を参照

XMOS SPDIF to Buffe to AK4495



当方の PCM2706DDC の場合は OK
PCM2706 DDC to AK4495


閑話休題

FN1241DAC基板が 上がってきました



一通り動作確認し、測定です。

まずは冒頭に出てきた LUXMAN の特性例について 検証しましょう

SPDIF (同軸)入力 : fs=44KHz 24bit
(DG2432A/Digitaru Signal Generator)
または
Webe Gene V1.50



パルス応答

(左) AK4495s  (右) FN1241
  


LPF周波数特性(white noise)

AK4495
 

   FN1241



矩形破応答

AK4495s   FN1241
  


どうやらLUXMANの説明通りの動作です


入力周波数が 1/2fs近辺の出力波形が
とりだたされることがあるが、これは
まあ、五十歩百歩といったところでしょうか

AK4495s 21KHz   FN1241 21KHz
 


AK4495s 21KHz
 

FN1241 21KHz



AK4495もさらに fc近くになるとこのようになります。
22KHzでは FN1241の方が落ちはすくない。

AK4495s 22KHz   FN1241 22KHz
 


HP. <AUDIO Essays様> より引用
フルーエンシDACの場合は ディジタルからアナログへの復調時に ディジタル信号段階で数値計算よろしく 情報理論に基づいて演算処理するもので、帯域内情報から 帯域外情報を推定する伝達関数的な考え方をしていると考える事が出来る。推定計算となるので、含まれているはずもない周波数成分を アナログ信号復調過程で勝手に生成してしまう弊害が指摘されている様である。
 


さて さて

ふむふむ、どんな音がするのか興味深い DAC です

と、その前に fs=96KHz で動くか確認です。
LC89091は、96KHzまで 512fs動作を保証してますので
FN1241がちゃんと動くかどうか ・ ・ ・

でてます !

FN1241 fs=96KHz 20KHz


FN1241 LPF fs=96KHz



fs=96KHz ちゃんと動いているようです。
20KHz の信号も きちんとでてます




試 聴

 


まずはいつもの木住野桂子 photograph

う~む ! ギターのカット音が心地よく聞こえます
ギターの倍音の感じが違いますねー

これが噂の フルーエンシ の音か


木住野桂子



ギターの音にひかれて

吉田拓郎 午前中に 今は恋とは言わない


斎藤和義 cold tube Rain




音がまとわりつくことなく
斎藤のボーカルが流れてます

この音もありかな ・ フルーエンシ





ヤフオクにて 発売 ・ ・ ・





<< 補 足 >>
DAC基板の電源 off で、ノイズがでます。
muting基板を使うとか、アンプと連同してる場合は Mute が効くので いいのですが。

本基板にも muting回路は搭載してるのですが 電源 offには効果がありません。



 FN1241専用の Muting基板完成 こちら

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